生命保険についての個人的な見解
国民の約9割が加入している生命保険。
家の次に大きな買い物と言われているが、その仕組みをよく理解している人は少ない。
生命保険の基本と仕組みをまとめてみた。
そもそも、なんで保険に入るのか?
保険に入る目的は、おおよそ次の通り。
・医療費や入院のため
・万一のとき家族の生活保障のため
・火災や事故に備えて
・葬式代のため
ちなみに上記の大部分は、民間の任意保険に頼らなくても、お金がもらえる制度が活用できる。
医療費や入院費は、国民健康保険がある。病院の窓口で保険証を見せれば、3割負担で済むアレである。
2人に1人がガンになると脅かされているが、ガンの治療費は平均100万円で、こちらは高額療養費制度が使える。
生活保障は遺族年金や生活保護があるし、アパートを借りれば火災保険、自動車を買えば自賠責保険に強制加入させられる。
葬式は火葬で済ませれば、骨壺を含めて10万円程度。小規模なお葬式なら100万円で足りるので、貯金で対応できる額だろう。
原則として、働いていて子供がおらず、貯金が100万円以上あるなら、保険に加入する意味は少ないのだ。
それでも得体の知れない「安心感」を求めて、保険に入る人は多い。
保険の3分野
保険には、3つの分野がある。
1.生命保険
死亡時にお金がもらえる。残された家族の生活保障や、自分の葬式代に充てるためといった意味合いが強い。
生命保険は3種類しかない
生命保険には、用途別に次の3種類がある。
1.定期保険
満期があり、満期時の返戻金はない。保険料は安いが戻ってこないので、掛け捨てと呼ばれる。万一の生活保障に向いている。
2.終身保険
満期はないが、死亡と同時に保険金が必ず支払われる。保険料はやや高い。葬式代に向いている。
3.養老保険
満期があり、満期時の返戻金がある。保険料はすごく高い。貯蓄機能があるので老後資金に向いている。
結局、いつどんな保険に入るのがいいのか?
保険は、万が一の事態が起こり、多額のお金が必要になった時に役に立つ。
例えば夫は会社員、妻が専業主婦で、子供が中学生の家庭があったとする。
一馬力なので世帯収入が少ないうえ、これから子供の学費が掛かることが予測できる。
この場面で夫が死亡した場合、収入はゼロになり、残された家族の生活は苦しくなる。
もし生命保険に加入していれば、保険金が入り、妻が就職するまで生活をやり繰りできるだろう。
逆に言えば、子供がいない場合やすでに独立している場合、妻が働いている場合は、保険に入る意味は少ない。
以上をまとめると、子供ができたり妻が無職の場合に、定期型(掛け捨て)の生命保険に入るのが最善と考えられる。