★モンテッソーリ教育とは
モンテッソーリ教育とは、子どもの自由を最優先する教育。(ただし危険につながることや、人の迷惑になる行為はやめさせる=制限のある自由)
子どもの成長発達は、すでに自然のプログラムとして子どもに内在している。そのため外的動機づけで子どもを動かすのではなく、子ども自身の中にある本来のよさ、素直さや思いやりを、お仕事を通じて引き出す。
★子どもに内在する自然のプログラム
▼敏感期
生物の幼少期に、ある能力を獲得するために、環境中の特定の要素に対して、それを捉える感受性が特別に敏感になってくる一定期間のこと。主な敏感期は次の通り。
・吸収する心、秩序感(0~3歳)
・感覚の敏感期(3~6歳)
1.見る
2.聴く
3.触れる
4.嗅ぐ
5.味わう
・運動の敏感期(3~6歳)
1.体全体を大きく動かす
2.バランスをとる
3.肩と腕を一緒に使う
4.指先を使う
▼知性
知性の働きの原点は「同一性」と「区別」。分ける、合わせる、比べる、集めるなどができるようになる。敏感期は動物にでも内面から出てくるが、知性は人間にしかない強烈な活動の原動力。
★モンテッソーリの教育技術
モンテッソーリ教育では、基本的に子どもに禁止や命令をしない。(親がとやかく介入しても親の思い通りにはならない)
▼子どもをゆがめる大人の言動
・命令、先取り(~しなさい、次は~でしょ)
・禁止(ダメ、危ない、うるさい)
・代行(やってあげる、まだ無理でしょ)
・せきたて(早く早く、ぐずぐずしないで)
・放任(一切無視、育児放棄)
▼子どもが自分を成長させる活動のサイクル
1.自分で選ぶ
2.繰り返す
3.集中して関わる
4.満足して自分からやめる
▼大人の関わり方
子どもは自分の身の回りのことを自分でやろうとし始めるが、うまくいかないことが多い。「できない」のではなくて「やり方」が分からないためだ。
したがって、まず大人は子どもを観察し「何に興味を示しているのか?」「なぜそうするのか?」「何に困っているのか?」をよく見る。
そして「環境を整える」ことと「提示する」ことを心がける。
・環境を整える
子どもの小さな手がちょうど持ちやすいサイズの道具を子どもがいつも見える場所に置いておく。一人でできるように踏み台や高さを工夫する。
・提示する
1.子どもがやりたがっている活動を一つだけにする
2.その一つの活動を構成している諸部分を分析する
3.必要不可欠の部分だけを取り出して、ゆっくり、はっきり、順序立てて行う
4.その行為を子どもの前で「して見せる」
5.「して見せる」とき、言葉を添えないで黙ってする(つまり、言葉と動作を話す)
6.して見せた後に、簡単に言葉で説明する