ノラプログラマーの技術メモ

ネットで調べても出てこなかった情報を載せていきたい技術系ブログ。

アドラー心理学のメモ書き

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★根本理論
・人は、さまざまの事情(内的にはライフスタイル、外的には人間関係)を勘案しながらではあるが、最終的には仮想的目標に向かって主体的に行為を選択する。結局、なにもかも自分で決めている(個人の主体性)。どんな事情があっても、個人が決断すれば変えられる。不適切な行動を続けるというのは、続けようと決心しているからであって、「変えられない」わけではまったくない。
・これだけだと、人間は幸福になれない。なぜなら「悪事」を主体的に決断して行為することもできて、そんなことをすると、周囲の人を不幸にし、それは跳ね返って自分を不幸にするからだ。
・幸福への道は、自分とは意見の違う他者とでも、どういう点でなら協力できるかを考え、それについて話し合って「目標の一致」を確保し、力を合わせて問題を解決することだ。

★守備範囲
アドラー心理学が解決できる問題は、言語コミュニケーションによる直接的人間関係のみ。「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」

★公式
・勇気づけ
・ライフスタイル
・葛藤解決
・協力関係の構築(共同体感覚)/共同体にとって破壊的である場合は相容れない

★劣等感とその補償の原理(理論)
・環境の中に、なにであれ自分にとって不利な出来事を見つけだすと、人は劣等感を感じ、それを補償するために行為する。心の中に仮想的目標を想定して、それに向かって行為する。その仮想的目標は、私的感覚という価値観にもとづいて設定される。

★仮想的目標
・生命の維持、種族の保存(動物的、低次元)
・共同体への所属(人間的、高次元)

★健康なパーソナリティ
・自分の人生を自分で選べる(ただし破壊的な選択肢は選べない)
・怒り、悲しみ、恐れがない
・理想と現実をハッキリ区別できている
・共同体感覚を持っている(協力的である)

★ライフスタイル
・ライフスタイルはその人なりの問題解決パターン。子ども時代に、わずかな経験をもとに作られ、およそ10歳までに固定する。つまり人間はみな、怒ったり泣いたりすねたりして解決するなど、子どもっぽい。理性的に言葉で解決するなど、より便利な解決パターンがある。

★適切なライフスタイル
・私に何ができるか考える(人を変えようとしない)
・すべきことをし、すべきでないことをしない(人間的)
・言葉で解決しようとする

★不適切なライフスタイル
・悪いあの人、かわいそうな私(周りの人は私を保護すべき)
・したいことをし、したくないことをしない(動物的)
・感情で解決しようとする

★競合と協力の原理(思想)
・主観的な価値について、誰が上だ、誰が下だと争うことが、人類の不幸の根本原因だ。だから、競合的に争うことをやめて、協力的に暮らすことにすれば、人類の不幸は解決する。「いま起こっていることはみんなにとってどういうことだろう。みんなが幸福になるために私は何をすればいいだろう」と、みんなが考えるようになることだ。

★ピンポン効果
・ある事件があって、「所属できていない」と感じて行動すると、劣等の位置を過補償して、結果的に相手よりも上に立つことになってしまう。そうすると、相手が「所属できていない」と感じて劣等の位置に落ち、それを過補償して優越の位置に立とうとするので、こちらが劣等の位置に落とされてしまう。このゲームはずっと続く。

★縦の関係
・相手と自分とどちらが上であるかを争って、課題の解決を忘れること。

★横の関係
・相手と自分と両者が協力して、課題の解決にあたること。

★勇気づけ
・その人が、その人の日常生活における課題を解決するよう援助すること。

★勇気くじき
・相手の劣等性を指摘し、課題を解決しようとする自信を失わせること。

★パーソナル・ストレングス
・動物は本能的に環境の中のプラスの要素を放置して、マイナスの要素を探し出すように作られている。プラスの要素は放置しておいても問題は起こらないだろうけれど、マイナスの要素は対処しないと身に危険が及ぶかもしれないからだ。
・だから、相手の短所や欠点は本能的に見える。これは動物レベルの働きであり、「きたない心」だ。そこで意識して、相手の長所や貢献を見るようにする。そうすると人間レベルの「きれいな心」になる。

1)一切の価値判断は恣意的であること
2)しかしなお価値判断を離れて生きることはできないこと
3)ある価値判断は自分や他人を幸福にし、ある価値判断は不幸にすること
4)だから自分や他人を幸福にする価値判断を選び取って生きるべきであること